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 第91回日本選手権 6月29日〜7月1日 大阪・長居陸上競技場



 竹澤が世界陸上内定!収穫ありの日本選手権

竹澤  8月から大阪で行われる世界選手権(世界陸上)選考を兼ねた日本選手権が大阪・長居陸上競技場で行われた。竹澤健介(スポ3)が10000メートル2位の好成績で世界陸上出場を決める。さらに江里口匡史(スポ1)が100メートルで決勝まで勝ち進み、最終的には5位という成績を残すなど、早大勢の多くが好成績を収める。その一方で、一昨年に800メートルで日本選手権を制した下平芳弘主将(スポ4)は、予選落ちと厳しい結果に終わった。

 4月に10000メートルの世界陸上参加A標準記録を突破し、竹澤が世界選手権10000メートル代表を確定させるため日本選手権に挑んだ。「松宮さん(コニカミノルタ)をマークしていてどうしても後ろから行かねばならなかった」と語るようにレースの序盤は、後方からレースを展開させる。5000メートル過ぎから徐々にペースを上げ、8000メートルを通過するころには7位まで順位を上げた。だが、それと時を同じくして、前年優勝の松宮と伊達(東海大)もスパートを駆けはじめる。特に松宮は後続をグングン引き離し一人独走態勢に入ってしまう。竹澤は、残り800メートルとしたところで遂にスパート。9800メートル付近で3位にまで順位を上げ、最終コーナーを回ったところでは伊達をとらえ、学生トップに躍り出る。だが、そのとき先頭を走る松宮が、独走したままフィニッシュ。2位という結果に「最低限の走り」と自らを評し、念願であった世界への切符を手にした。

朝原、塚原と競争する江里口  また、100メートルで日本学生対校選手権(全カレ)を制し、8月のユニバーシアードの出場権を得た江里口は、順位よりも自己ベスト更新という己との戦いに照準を絞って挑んだ。予選を難なく勝ち上がると、準決勝では、前年優勝の東海大・塚原と競り合い自身の納得のいく走りで、決勝進出を決める。決勝では塚原と100メートル日本歴代2位の記録を持つ朝原(大阪ガス)という、日本屈指のランナーに両隣のレーンで挟まれながらのレースとなった。号砲とともにまずまずのスタートを切るも、「ラスト30メートルくらいで周りに意識がいってしまった」と語るとおり、塚原が前に出ると、後半には朝原にも振り切られ、10秒53の5位でゴール。メダルまで100分の3秒だったが、本人は「決勝で、順位を狙うというよりは自己ベストを狙っていました」とまったく悲観はしていない。礒繁雄監督(昭58教卒)も「競争するのが重要。5番目というのはいい順位」というように、将来を期待される黄金ルーキーにとって大きくプラスになったはずだ。他にも、決勝には残れなかったが110メートルハードルで飯田将之(スポ2)、100メートルで小原真悟(スポ1)が自己ベストを更新。また、400メートルハードルで津留加奈(スポ2)が自己ベストと早稲田記録を塗り替え、100メートルハードルでは山本望(スポ1)が早稲田記録を更新するなど、大舞台で結果を残す。一方、一昨年弱冠19歳にして日本一の座を射止めた下平主将は、今大会でも調子を取り戻せず予選敗退。「情けない」という言葉を残し、エンジを着て挑む最後の日本選手権を終えた。

 格上ともいえる社会人と肩を並べ、各々の目標達成に向け凌ぎを削った日本選手権。世界陸上出場を決めた竹澤だけではなく、短距離メンバーに関しても若いメンバーが活躍するなど「スターを育成」(礒監督)を目指す下地は整った。今回の戦いを糧にして、各選手がワセダの星ひいてはJAPANの星となるべく各々の課題に取り組んでいってもらいたい。

(山田 豊) 


★OGも世界陸上へ
 日本選手権には現役部員15人のほかにも7人のOB・OGが出場。早大のコーチとして指導にもあたる信岡沙希重氏(平12人卒=現ミズノ)も200メートルを制し自身として3回目の世界陸上出場(代表入りは4回目)を決めた。また、棒高跳で近藤高代氏(平10人卒=現長谷川体育施設)も優勝を果たし世界へと挑む。竹澤を含めた3人の力が、この夏の大阪でエンジ旋風を巻き起こせるか!?

◆コメント
礒監督
(日本選手権の結果を振り返って)ワセダでは15人のメンバー、OBを含めて22人が参加しました。総合的には世界陸上に竹澤が出られたので良かったのでは。竹澤は世界陸上に来られたので将来的にはいい方向にいくと思います。ほかにも自己ベストを出した選手も何人かいますし、良かった。短距離メンバーに関してはスターをどう育成するか、しつこく勝てる選手を育てたい。若いチームなのでそこを課題にしていきたいです。(江里口選手に関しては)あんなものでしょ。今回はちゃんと競争するというのが重要ですから。5番目というのはいい順位だと思います。(下平選手は)ちょっとダメでしたね。もう少し大きく変えていかないと。(競走部全体の目標みたいなものを)この大会が終わったらまずはユニバです。それから竹澤が世界陸上に出て、どう活躍するか。長距離が箱根の前にどう取り組んでいくか。長距離以外は来年に向けてですね。

下平主将
(ご自身の結果を振り返って)今の状態に対して情けないです。(日本選手権でどういうプランで臨もうとか)エンジを着て走るのには一番最後の大きな大会。インカレのときはうまくいかなかったのでそれを挽回しようと思っていました。(調子はまだ万全ではない)だいぶ上り調子のなかに上がってきていましたが、うまく表現出来ませんでした。(目標みたいなものは)残り慶応との対抗戦があるのでそこで走るのが競走部一員としての最後になります。そこをしっかり直さないといけないです。竹澤も(世界陸上の)内定が出ると思うので、後輩がそういう結果を残していると思うと悔しいし、刺激になります。これから企業でやるので世界選手権を目指していきたい。(競走部の主将からみた早大勢の結果は)竹澤がまあ結果を出すべくしてだせた。竹澤の世界選手権出場、短距離問わずいい意味でプラスになると思います。良かった面も悪かった面もありますし江里口も決勝まで残りましたし、ほかにも自己ベストを出したのも何人もいてまあ良かったのではないかと思います。

竹澤
(2位という結果は)最低限の走りができたと思います。(28分56秒27というタイムに関しては)今回はタイムということに関してはどうでも良かったです。(全カレとは違いレースは後方から位置してから追い上げる展開)松宮さんをマークしていてどうしても後ろからいかなければなりませんでした。(前回優勝した松宮選手は意識していた)それはありますね。5000メートルでいい走りをしたと聞いていたので10000メートルでもと意識していました。(途中、中央学院大・木原選手と競っていましたが)同じ高校なので負けたくないという気持ちがありました。(9200メートル付近からスパート)はい。そこまではためてきていたので。(9900メートルくらいで伊達選手をとらえました)うまくこういうレースをしていくことができたと思います。松宮さんとは前があまりにも離れてしまいましたが。(松宮選手は違いました)松宮さんはマラソンの練習をしているのでスタミナがあります。スローペースでもそういうことも出来るので高速練習が課題です。(社会人の選手とも一緒に走ってみて)学生のペースとは違うなと思いました。(課題は)暑さに対応していかないといけないと思います。そこをもう少し改善していけたらと思います。(世界陸上も見えてきました)多分出られるとは思います。(昨年のクロスカントリー世界選手権でも走りましたが世界との差は感じる)まったく歯が立たなかったです。クロカンにしてもトラックはもう少しこだわれる。トラックは周回なので差をもう少し実感できるのでそこでいい勉強が出来ればなと思います。(世界陸上での目標)あきらめず粘りの走りをしていきたいです。(意気込みを)精一杯頑張ります。

江里口
(決勝での走りは)決勝ではやはりタイムがよくなかったです。ラスト30メートルくらいで周りに意識がいってしまい、流れる走りになってしまいました。(東海大の塚原選手と大阪ガスの朝原選手が隣のコースにいたから意識した)少なからずは、両側にいたことは意識しました。でもすごくいい経験になりました。(タイムといっていたが)自己ベストを出すことを狙っていました。(予選、準決勝はいかがでした)準決勝は良かったです。決勝もいい感じで臨みたかったのですが自分の走りではない感じでした。(日本選手権に臨むにあたり目標などはありました)決勝で、順位を狙うというよりは自己ベストを狙っていました。(全カレを制してから取り組んだことなどは)特にはないです。疲労を抜くことでしょうか。(全カレ後から周りからいわれたことなどはある)ユニバが決まったので次はユニバに向けていけと。まだ世界陸上というレベルではない。ユニバに出ていきたい。(ユニバーシアードでの目標は)メダルです。100メートルでは3番以内、リレーでは金メダルです。(ではユニバーシアードに向けて意気込みを)ユニバでは自己ベストを出して3位以上を狙います。







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