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陸上特集
早大競走部日本一への道・第6回
第6回は跳躍ブロックの竹内敦史(スポ4)。チーム内の多くの選手が、「刺激を受けるライバル」としてその名を挙げた男である。5月に行われた大阪グランプリでは2位、関東インカレでは優勝と、今季出場した試合では確実に結果を残してきた竹内。だがその口から満足という類の言葉が出ることはなかった。そこにあるのは飽くなき向上心と、もっと上へ行ける確かな自信。関東を制した竹内が、いざ全国の頂点を制する――!
――先日の関カレでは見事優勝されましたが、いま振り返ってみていかがですか
竹内
:今回の関カレでは、優勝はしなきゃいけないと思ってたんで、それが最低条件だったんでそれに関しては良かったんですけど、記録がいまいちだったんで、それに関しては残念だったなっていう感じがしますね。
――優勝の確信はずっと持っていらっしゃったんですか
竹内
:そうですね、ランキングも1番で臨めてたことと、春先から自己ベストとかそれに近い記録が出てたんで、自信もありましたし、4年生ということで最後なので優勝しなきゃいけないっていう責任感もけっこうあったんで。
――昨年のシーズン後からはどのような点を強化してきましたか
竹内
:今までは冬季は走りを中心にやってきたんですけど、今年は跳躍に関する技術練習を多めに入れてきました。それは良かったことなんですけども、逆に他の学生さんたちと同じような就活をしてきたんで、3月以降は練習が全然できない期間が1ヶ月くらい続いたんで、春先はそのせいで全然跳べなかったんで、焦りっていうのはあったんですけど。
――春先には自己ベストに関しては
竹内
:自分の中では調子いいっていう感覚はなくて、春先のベストは最初出たときは試合の中でも1本跳べただけだったんで、ちょっとはまって跳べただけかなって思ってたんですけど、その次の試合でもベストに近い記録が出せたんで、調子うんぬんというよりは技術が身に付いたなっていうのがベストの要因かなって思います。
――現在、跳躍ブロック全体の雰囲気はいかがですか
竹内
:関カレに対する事でいうと、今までに比べると出場者が男女ともに全然多い人数で臨む事ができたんで、できれば全員入賞を目標にしたくて、一丸となってやるっていう風にやってきたんですけど、結果的に男子は自分だけしか入賞できなくて、女子はそれなりに結果を残せたから良かったんですけど、ちょっとブロック全体というよりは個人の中での戦いになっちゃって、一丸となって戦いきれなかった部分というのが残ってしまったなという感じですね。
――今年度はブロック長に就任されて、精神面で何か変わりましたか
竹内
:なんだかんだいって一丸となっている中でも、上に立ってって言ったら言い方悪いですけど、自分に影響を受けてもらいたいというか。「竹内がんばってるから俺らも頑張らなきゃ」って思ってもらえるぐらいの努力をしようということで、それなりに人より練習したりっていう事に関しては心がけています。
――「こうやって周りを引っ張っていきたい」という理想はありますか
竹内
:一体感がないと始まらないというのがもともとあったんで、仲良いというか団結力があるというか、そういうのを目指して、練習メニューとかもけっこう自由というか。短距離はメニューが出てもフィールドは自分でアレンジ加えながらやってるっていう感じで、今まではバラバラの練習だったんで。実際は練習はバラバラのままなんですけど、全員のメニューを全員に渡して、今日はこの人がこういうトレーニングするっていうのを把握してもらって、全体を見れる状態で練習をさせようっていう風に工夫を春先からはしてきました。
――今年度、ブロック全体としての目標はありますか
竹内
:全員ベストは出て欲しいっていうのは陸上をやってる限りはあるんですけど。全カレに対しては残念ながら自分しか男子の跳躍は出れないので、男子に関しては自分がなんとか、みんなが出れない分せめて、みんなが出れなくても1人がちょっと頑張ればそれなりにアピールできるかなって思うんで。ワセダの跳躍ブロックの一員として結果が出せるように、全カレは臨もうと思っています。
――長距離や短距離に比べると人数が少ないですが、それについてはいかがですか
竹内
:メンバー少ないですけど、長距離とかと比べると精鋭がそろってる感じなので、出ればみんな入賞を望めるくらいの実績は持ってますんで、劣っているという感じは持ったことないですね。
――三段跳を始めたきっかけは
竹内
:始めたのは高校2年生の春なんですけど、中学の時から走り幅跳をしてまして、高校入ってからもずっと幅跳をしてたんですけど、高2の県総体の予選の時に「三段跳が人数少ないしお前幅跳でそれなりに跳べるからやってみろよ」っていう感じで、軽いノリで始まったのがきっかけだったんです。その初めての試合で、たまたま横浜市のブロックを1位通過しちゃって。そこから三段跳の人生が始まった感じですね。
――入学してからここまでを振り返っていかがですか
竹内
:たまにほかの大学に行って最近気づくことは、三段跳の指導者がいないことが実はかなり大きいなって最近気づきましたね。ここ1年くらいなんですけど。最初の1年て言うのは手探りで、何していいかも全然分からなかったんですけど、徐々に三段跳に関して勉強するようになって、2年からは完全に独学で勉強してやっていましたね。短距離の指導者はいるんで、助走の部分に関しては教えてくれたりするんですけど、踏み切った後に関しては具体的に教えてくれることはないので、色んな人の跳躍見たりとか、そういうので勉強してここまでやってきたという感じですね。
――陸上をやっていて良かったと思うことは
竹内
:基本的にはないですけど。(笑)
――無いんですか?
竹内
:サッカーとかラグビーとかやってて、同じような結果を残してたら、もっとメディアに出れるのかなとかモテるのかなとか、そういうのはありますね。(笑)でも陸上は基本的に誰でもできる種目なんで、やっぱり陸上っていうのは単純なんで、そういう中でいい記録出したりすごい記録を残したりすると、そのすごさが伝わりやすいっていうのが嬉しいですね。あとはサッカーみたいにお金とか絡んでないんで、単純に名誉のためにできるというか。もともと目立ちたがりやなんで、目立つためには勝たなきゃいけないって感じで。(笑)
――逆に陸上をやっていてつらかったことは
竹内
:基本的に結果を残してもクローズアップされることがほぼ無いんで、いつもラグビーの早明戦見に行った後とかは「いいなぁ、こんな紺碧の空まで歌っちゃって」みたいな。そういうマイナースポーツであるっていうことで、若干陸上ってむなしいなって思うことはありますね。
――三段跳の魅力は
竹内
:始めたきっかけのひとつに、ジョナサン・エドワードっていう、横断歩道を3歩で渡る男っていう人がいるんですけど、ただ単純に技術がどうこうっていうわけではなく、人間が3歩で横断歩道を渡れる、僕だったら16メートル跳べるっていう、人間の神秘というか。(笑)人間はここまでできるんだぞっていう面白さはあるかなっていうのはありますけど。
――難しさは
竹内
:ただがむしゃらに跳ぶとだめっていうか。スピードも助走を思いっきり走れば跳べるっていうわけではなくて、バランスが難しいですね。
――関カレ後から修正した点はありますか
竹内
:実は僕、関カレ終わってから1週間寝込んでまして…。(笑)昨日からやっと動けるようになって、自分の動き見る限りでは直さなきゃいけないとこいっぱいあるんで結構焦ってるんですけど。とりあえずまずは走りから立て直そうと思って、短い距離を中心にいま走ってるんですけど。
――普段はどのような練習をしていますか
竹内
:走りは短距離と一緒にやって、跳躍するときはなるべく跳躍のメンバー全員そろうときにみんなでやるようにしています。
――競技者としてのご自身のアピールポイントはどこですか
竹内
:アピールポイントですか…基本的にマイナス思考なんで。(笑)悪く言えマイナス思考、良く言えば現実的みたいな。あ!でも学習能力だったら負けないかもしれないですね。自分が跳んだビデオを見て課題を自分で見つけて、それを修正する力は自分の中では優れている方かなって思っています。
――全カレでは他大で注目している選手はいますか
竹内
:1人は法政大学に十亀くんていう選手がいるんですけど、2コ下なんで負けられないんですけど。高校時代にインターハイとか国体とか全部取ってて、去年のインカレも僕負けてて。技術的にはかなりうまいなと思って、今年の関カレもちょっとびびってたんですけど。もう1人は体育大学に藤林くんていう人がいるんですけど、彼はもう高校の時から抜きつ抜かれつやってきてて。全カレも一昨年は負けてて、去年は勝っててって感じで。今年もきん差で2連勝くらいしてきてるんですけど、彼も全カレにはきっと合わせてくると思うんでその2人はちょっと怖いですね。
――全カレでの目標は
竹内
:やっぱり優勝ははずせないですね。記録がどうであれ優勝することに価値があるんで。全カレで優勝するということは学生で日本一になるということなんで、だいぶ重いものがあるので。なので優勝は最低限したいですね。あと記録に関してはワセダ記録(16m16)が40年くらいの前の記録なんで、抜きたいというか抜かなきゃというか。自信はあるんですけど、関カレの時も抜く気でいたんで。ただ関カレはあまり試合展開が面白くなくて、なんか1人だけでやってたとこがあったんで。抜きつ抜かれつやると燃えるんですけど。跳べる力は今あると思うんで、ワセダ記録更新で優勝したいというのが目標ですね。
――応援してくれているファンの方に向けてメッセージをお願いします
竹内
:ファンの方ですか?イメージ沸かないですね(笑)なんだろう…OBの方とかも含めて言えば、色々サポートもしてくださっていますし、応援してくれるだけでこっちも頑張ろうと思えるんで、応援してくださっている方がいるならば、それに応えられる最低限の仕事はできるように努力していきたいなと思います。
(取材・編集 萩原ちひろ・山田崇代)
竹内敦史(たけうち・あつし)
スポーツ科学部4年
国際グランプリ大阪2006三段跳第2位
183センチ 73キロ
自己ベスト 走幅跳:7m44 三段跳:16m08
趣味:ドラマと映画を見る オフの日の過ごし方:みんなでスーパー銭湯に行く
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