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 いよいよクライマックス!いざ天下分け目の早慶戦へ(3) 加藤幹典インタビュー 



 加藤幹典 インタビュー

 春に完全優勝を果たしたワセダに唯一の黒星をつけたのは加藤幹である。ここ3年間の早慶戦の対戦成績はほぼ互角。そして幾度となく繰り広げてきた伝統の一戦のマウンドには常に背番号「28」の姿があった。最後の早慶戦で、勝ち星を挙げれば30勝という大台にも届く自他ともに認める大エースとなった加藤幹。最後の決戦への出陣前の胸中とは……。


30勝達成なるか  ―ここまでのご自身のピッチングはいかがですか
 良いところも、悪いところも両方出ているなという感じですね。

 ―シーズン前は多忙な日程でしたが、調整はできていましたか
 いやー、うまくいってなかったですね……。調整はそんなにできてないです。

 ―現在、8試合に登板して3勝ですが
 そんなに勝ち星にこだわっているつもりはないんですけれど、エースとしてということを考えると少ないかなという感じはあります。

 ―投球フォームを変えたとうかがいましたが、その成果はありましたか
 そうですね、立教戦でうまく連投できるようになって、そこでその通りにいけばよかったんですけど、少しいじってしまって。フォーム自体が少し崩れて、あんまり良くない状態なので、いまはそれを修正していくことですかね。

 ―立大2回戦は志願して登板されたようですが
 1戦目を落として、これで負けたら最後なんで、負けるくらいなら自分で行きたいと監督に伝えました。

今季自身のリーグ戦記録の150キロを更新した  ―その試合、9回裏2死一塁から起死回生の同点適時打を打ちましたよね
 ホントに何で打てたんでしょうね(笑)。バッティングは好きなんですけど、何であの場面で打てたのか自分でもよく分かんないです。

 ―法大戦では勝ち星を落としてしまいましたが
 そんなに自分の中では法政戦っていう意識はあんまりなくて、それよりは早慶戦への意識の方が強かったんで、法政戦を落としたのはすごく痛いですけど、でも優勝の可能性がなくなったわけではないし、気を落とすことはなかったですね。あの時は自分の力が全然出せずに、逆に力が入りすぎた部分もあったので、仕方ないと思っていたし、次の早慶戦という一番大きい舞台に向けてっていう気持ちの方が強かったです。

 ―加藤幹選手にとって野球部はどんな存在でしたか
 自分自身を成長させてくれた場所ですね。

 ―ここまで成長できたのは何があったからだと思いますか
 自分というものをしっかりと見つめてきたからでしょうね。足りないものは何か、自分はいま何をすべきかということを考えて、自分としっかり向き合ってこられたのが成長につながったのかなと思います。

 ―4年間貫いてきたことは
 自分の軸となるものを変えないことです。それはフォームでもあったり、気持ちでもあったり。自分は気持ちで投げるタイプなので、気持ちで相手を倒していく、そのスタイルだけは変えたくないと思っていて。フォームもそうですけど、自分の持ち味をなくしたらいけないと思うんで、その持ち味っていうのをしっかり保つようにしていました。

 ―最上級生として意識してきたことは
 4年生として、どれだけ下級生に伝えられることがあるかなって考えたんですけど……。あえて教えずに、「見て学べ」ということですね。

相手をおさえガッツポーズ  ―4年間はあっという間でしたか
 いや、長かったですねー。普通の選手が3年間で経験することを、自分はもう1年かけて経験したという感じです。

 ―引退された後の投手陣をどう見ていますか
 どうなるんですかね……。まあでも、中林がだいぶ成長してくれたんで、彼を中心にやってもらうしかないですよ。

 ―これから追求していきたいことは
 フォームをしっかり固めたいですね。なるべく安定した投球をできるようにしたいと思います。

 ―加藤幹選手にとって早慶戦はどんな存在ですか
 やっぱり、でっかい戦いとしか言いようがないですよ。たくさんの人が入って、その中で投げられることは幸せなことですよね。

 ―印象に残っている早慶戦はありますか
 思い出っていえば全部思い出なんですけど、やっぱり今年の春の早慶戦で7回までしっかり投げられたことが、自分の中ではすごく財産になっています。

加藤幹にの決意を書いてもらった  ―2回戦で負けて優勝の可能性が消えてしまったときは
 試合後にミーティングをやって、そこで泣いているのを見て、監督が「泣くんだったら練習してから泣け」と言っていましたね。

 ―今季は田中幸長(スポ4)選手に三冠王が懸かっていますが
 そんなに気にしてないんですけど、でも幸長はすごい良いバッターだし、そういう良いバッターと対戦できることは楽しみです。抑える自信はもちろんあります!

 ―次に勝てば30勝目になりますね
 特に意識してないんです。30勝することがすべてじゃなくて、優勝することがすべてなんで。自分に勝ち星がつかなかったとしても、チームが勝てば良いと思っています。

 ―最後の早慶戦に懸ける思いを教えてください
 4年間やってきた集大成として、最後にこの早慶戦があるので。やっぱり、あの大舞台では何があっても、どんな状況になっても絶対に逃げ出したくないし、自分の持ち味、いま持っている力を、すべて出し切りたいと思います!

(取材・編集 西村佳恵) 


決意を記した色紙 ◆加藤幹典(かとう・みきのり)
 1985年(昭60)6月4日生まれのB型。178センチ、74キロ。神奈川・川和高出身。慶大・環境情報学部4年。投手、左投左打。
今季成績 試8  勝3  負1  回45 2/3  責12 防2.36









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