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細山田武史 インタビュー
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首位打者・細山田武史インタビュー
首位打者・細山田武史インタビュー
完全優勝という最高の形で春季リーグを締めくくると、勢いそのままに日本一へと駆けのぼった早大野球部。怒涛の快進撃の中、タレント豊富な早大投手を引っ張り一躍注目を浴びただけでなく、リーグ戦ではシュアな打撃が実を結び首位打者の栄冠も手に入れるなど充実のシーズンを終えたのが、細山田武史(スポ3)だ。昨秋リーグから正捕手に定着した細山田にとって、大きな飛躍を果たした今シーズン。翌日から日米大学野球代表選考合宿を控えた夜に、話を聞いた。
―リーグ開幕前の自分たちの感触として仕上がり具合はどうでした
オープン戦から勝ったり負けたりということが続いて。まあ全員が一丸となって、やっていこうって感じでしたかね。
―プレッシャーはありましたか
プレッシャーはないですね。実際まだ新しい仲間だったのでただやるだけという気持ちでした。
―投手の皆さんにリーグ戦での勝ち星が一つもない中でのスタート
宮本(賢、平19スポ卒=現プロ野球・日本ハム)さんや大谷(智久、平19スポ卒=現トヨタ自動車)さんが抜けて、それはもう不安だらけでした。だけどやるしかない、って思ってました。
―いざリーグ戦が始まってみると
東大戦であれだけ入りましたからね(笑)。びっくりしましたね。
―こんなに注目される中、野球をやるのは初めてでは
それはもう初めてのことです。
―学生席からも胴上げの時など歓声がすごかったです
らしいですね! 自分は胴上げに夢中で、気づかなかったんですけど(笑)。
―振り返ってみて、苦しかったゲームは
立教の2回戦と早慶戦の2戦目ですかね。
―早慶戦の初戦に敗れたときは
落ち込んではいないですけど、やるしかないっしょ!みたいな。全勝優勝はさすがに無理だと自分は思ってたので。
―ブルペンでは特に受ける投手とかいらっしゃいますか
特にというのはなくて、みな満遍なく受けていますね。
―昨年の投手陣が抜けて
やはり変わりましたね。先輩がいたときはなんだかんだいっても、気を遣うので今が好きです。大体自分の考え通りにできるという部分があるので。今は自分の思った通りに出来ていますよ。
―今年は有力な1年生が多いですが、チームに影響は
いい意味で変わったと思いますよ。やはりああいう若い力が来ると、チーム全体が底上げされるので。泉(尚徳=スポ3)なんか特に全然変わりましたよ。
―ピッチャーの印象は
松下(建太=スポ2)に関してはああいう感じで出来るだけの実力を元々持ってるヤツなので。それが、リーグ戦でいい感じでできましたからね。(全日本大学)選手権まで調子を維持して試合に臨めていたのが、大きいです。調子を落とさなかったのは、本当にすごいと思う。
―松下投手は最優秀防御率の大活躍でしたね
新チームになって一番いい状態が松下だったので。まさか最優秀防御率とは思わなかったですけど。でも実際投球っていう意味では一番信頼して、受けられていたと思います。
―須田幸太(スポ3)投手は
あいつは新学年になってから相当自覚が出てきていましたし、実際点を取られていないので。早慶戦で打たれてから、以後ちょっと考え過ぎているんですけどね。まあでもあいつがいるから松下、斎藤(佑樹=教1)、福井(優也=スポ1)も活躍できたわけだし。須田に関しても昨年の4年の練習を近くでずっと見てたから、成長しましたよね。信頼しています。
―首位打者にもなりました
「俺が首位打者なるの?」みたいな(笑)首位打者といったら上本(博紀=スポ3)とか松本(啓二朗=スポ3)、幸長(田中=スポ4)さんとかねー。もう、まさか、まさかの(笑)だけど、実はずっと言っていたんですよ。「俺、絶対首位打者になるわ」って。ホントになれるとは思ってなかったけれど、口にするのは大事だと思っているんで。だけど本当になれるとは。いやぁ、嬉しかったですね。あのバット構えた像とか、ホント嬉しかった!
―首位打者を争った田中幸主将にはなにか言われた
「おい!お前が首位打者かよ!」って。祝賀会のときですけどね。そのあとの打ち上げでも、ずっと「悔しいわー」って。でも「お前ならいいよ」とかも言ってました(笑)。だから、「自分、知らなかったんすよ!」とか言ってみたりして(笑)。
―リーグ戦途中で、6番から2番へ打順が上がり、よりチームが機能しましたね
上本がなんだかんだ確実に出てくれるので、自分が送ればいいだけじゃないですか。後ろに松本や幸長さんとかがいて、任せられますしね。
―キャッチャーで2番ってきつくないですか
忙しい(笑)。自分は捕手なんで、いろいろ考えたいし、ゆっくりやりたいほうなんで、最初はきつかったですけど、もう慣れました。そこは要領よくね(笑)。打撃は打撃、と切り離して考えるようにしました。
―打率が良かったのには、バントを確実に決められるのが大きいと思いますが
そう! その通り!(笑)。全日本で1回だけミスっちゃったんですけどね。それは悔やまれるところだね。
―全日本大学選手権はどうでしたか
九州国際大は危なかったですね。目に焼き付いていますよ(笑)でも、あれは割り切るとして、ワンアウトを取ったあとにランナーを出してしまっていたのが良くなかったと思っています。
―中堅の小島宏輝(社2)選手と遊撃の本田将章(スポ4)選手の中継プレーは素晴らしかった
あの時同点になったら負けるなーと思って。本塁打かと思って一瞬ボーっとしてしまってたら、本田さんの返球がヤバくて「キター!」って焦りました(笑)。
―際どい判定でしたが
ちょっと追いタッチ気味だったけど、(ランナーが)飛んでいるときにタッチできたので。あの一球、あの一瞬がすべてだと思います。そういうのも含めて、野球なんでね。
―東京ドームでの試合は
自分が1年の時にブルペンでは入ったんですけど、それ以来です。フライが見にくいな、みたいな。
―東洋大が東海大に早々と敗れましたが
どうせ当たるのは最後ですしね。それに、東洋がずっと上まで上がって来るとは思ってなかったですから。
―全日本のキーポイントは
あの(九州国際大戦の)プレーでしょ。もうあれに尽きる! あれで吹っ切れて、勢いに乗れたと思うんですよ。すごい一撃だった(笑)。
―全日本のときに何か心がけていたことは
幸長さんに、廊下で会っても、トイレで会っても「勝てる気しかしないっす!!」「打てる気しかしないっす!!」と言っていました。たまに噛んじゃって、「勝てる気しないっす!!」になって、突っ込まれたりとか(笑)でも、こうやって口に出さないと、だめになっちゃいそうな気がするんで。
―普段から本当にムードメーカーなんですね
そうっすねぇ。キャッチャーっていうポジション上では、投手を立てて、立てて、ってところですけど、普段は自分、出してかないと(笑)。
―梅雨入りしたのに、雨も降らず連戦
そうそう! 雨降ってちょっと休ませてもらえないかなと思ってたんですけど(笑)。連戦はさすがに疲れましたよ。4連戦となるとさすがに辛い。で、あらためてプロってすごいんだなって思いました(笑)。
―準々決勝、準決勝と大差での試合が続きました
あれはあんまりワセダっぽくなかったですよね。ワセダの野球っていうのは、基本的に相手を3点におさえて、4点取って勝つ野球だと思っているんで。
―決勝戦は僅差のゲーム
追い越されるとか逆転されるかも、って心配するよりは、点を取れると信じる感じでしたね。
―最後は松下投手で胴上げ
ラストスパートだね。高橋尚子ばりのね(笑)最後三振取って終わったじゃないですか。ボール取って三振だな、っていうのはわかっているんだけど、ほんの一瞬時間が止まった感じになったんですよ。あとでテレビで見ると、本当に一瞬なんだけど、自分の中ではいろいろ思うところがあったりして。ハッとして、「ああ、マウンド行かなきゃ!」みたいな(笑)。
―33年ぶりです
原因はわかってるんですよ! 六大が終わったあと、完全燃焼しちゃうんです。だって、早慶戦の客入りがあれだけですからね。満足しちゃうよね。
―号外のコメントの「斎藤最高級」というのは
ノリっすかね。マネージャーから電話来て、「斎藤最高級で!」って。
―来シーズンは他大からマークされるのでは
いやー、それはないっしょ! 自分なんかをマークしてたら、上本、松本、幸長さんにパコーンって打たれちゃうから(笑)。
―どんなシーズンにしたいですか
全試合スタメンで出て、9回最後まで出場したい。この春は途中交代が何度かあって、それは悔やまれるので。ミスは当然ゼロにして、勝ち続けたいですよね。ワセダの野球をやれば、大丈夫だと思います。
―日米大学野球の合宿も明日からですね
ずっと周りに言ってることがあるんです。紅白戦やるらしいんですけど、大場投手(東洋大)から打ちたい! でもよく考えたら、同じチームだったら、絶対無理だよね(笑)。
―ということは他の大学の選手とやるのは楽しみですか
んー、先のこと考えてスパイ的な感じでいきます(笑)。またいつ当たるかわからないんで。
―アメリカ代表相手にやりたいですか
それはもうむっちゃ楽しみ! 飛行機でマイレージ貯めます。アメリカとかむっちゃ貯まる(笑)。それで鹿児島に帰ります!
―そこはキャッチャー、頭使ってますね
はははは、でしょ?(笑)。
『俺、絶対首位打者になるわ』『勝てる気しかしない!』。本人は冗談だったとはいえ、見事に夢を現実へと変えてしまった今シーズンを、時折ジョークを交えながら振り返る細山田の顔は達成感にあふれていた。しかし、来季について聞くと表情は一転。真面目な顔で、目標を口にした。きっと来季も有言実行。応援する全ての人たちを裏切らない活躍が期待できそうだ。早大の観客席も沸かせる明るいキャラクターで、認知度も急上昇中。まずは初出場となる日米大学野球での勇姿に注目しよう。
(取材・編集 平野麻理子)
◆細山田武史(ほそやまだ・たけし)
1986年(昭61)4月29日生まれのA型。178センチ、75キロ。鹿児島県鹿児島城西高校出身。スポーツ科学部スポーツ医科学科3年。捕手。右投げ右打ち。
07春季リーグ成績 試11 打33 安14 本1 点7 率.424
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