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wasedasports.com >  野球十六人の志士に訊く > 第12回・片岡優帆


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 十六人の志士に訊く・片岡優帆 



 片岡優帆インタビュー


 12回目を迎えた「十六人の志士に訊く」はピンチランナーとして最高学年としてチームの勝利を支えた片岡優帆(一文4)だ。高3のときに選抜大会に出場した片岡は「文武両道」を志し、指定校推薦で早大に入学。1年時から代走、守備などで出場するも、2、3年時はケガの影響で試合に出場できない日々続く。4年になると代走の切り札として、33年ぶりの快挙の一翼を担った。秋のリーグ戦をもってバットを置く片岡に、ラストシーズンに向けての決意を聞いた。

果敢に次の塁を狙う  ―ワセダを選んだ経緯は
 小学校のときにテレビで早慶戦を初めて見て、こんな大観衆の中で自分もプレーしたいという夢を持つようになって。それで中学、高校とやってきたんですけど、やっぱり早慶戦を一つの大きな目標として野球をしてきました。

 ―ワセダには野球のために来たということですか
 野球もそうですけど、勉強も私学のトップということで文武両道のところです。高校(桐蔭学園高)のときも文武両道がチームの目標だったんで、それを追求できる大学はワセダだけだなとずっと思っていました。

 ―入学形態は指定校推薦ですか
 そうですね。

 ―ハードルは高かったのでは
 合格すると思っていませんでしたからね。一般受験でワセダを受けようと思っていたので、受験勉強を部活引退後からずっとやってきたんですが、運良く受かったんで(笑)。幸運でした。

 ―1年生の頃から早慶戦に出場されましたがいかがでしたか
 あの時は1年生だったこともあり何もかもが初めてで、頭の中も真っ白になって興奮していたんですけど、試合でも慶応のピッチャーのけん制に逆突かれてアウトになりそうになって(笑)。かなり浮わついていたところはありましたね。初めてバス乗って神宮来て、外で学生の人も一般の人も列を作ってたくさん並んでいるのを見て、すごいなって感じました。

 ―甲子園にも出場されましたが、そのときと比べていかがでしたか
 甲子園のときも球場入る時に緊張したんですけど、神宮はやっぱり大学野球の聖地じゃないですか。そこが甲子園との違いですね。

 ―代走での出場が多いですが走ることへの自信は
 それは持っていますね。やっぱり走ることを売りにして大学でもやっていこうと最初から思っていましたし、それが発揮できたというのは良かったと思います。

本塁に生還し、思わず笑みが溢れる  ―2、3年のときはなかなか試合に出られない日々が続きました
 辛かったというか、肩を故障して野球を満足にできない日々だったので、地道に小さなトレーニングから始めて先がどうなるのかなっていう不安はありました。

 ―今シーズンはまた代走での出場が増えましたが1年時との違いは
 1年生のときは一生懸命というか、ただがむしゃらにやっていたんですけど、いまは少し周りが見えるようになって、チームのことを考えながら練習にも取り組むようになりました。1年のときとは視野が違いますね。

 ―足には自信があるとおっしゃっていましたが50m走のタイムは
 5秒台と言いたいところなんですけど、実際はたぶん6秒0くらいだと思います。

 ―教職の授業をとっているそうですが、教育実習は行かれましたか
 はい。

 ―母校で野球を教えたんですか
 いや、桐蔭は人数が多過ぎて筆記の選抜試験があってそれに落ちました。で、もうやるところがなくて探していたら、1コ下に小山(統之=政経3)っていうピッチャーがいたんですがそいつの親が校長をしている学校が大分県にあって(笑)。その大分高校ではいつでも受け入れてくれるとのことだったんで、ここまできたらやるしかないなと。大分に3週間行きました。初めて九州行ったんですけど(笑)。

 ―チームの中での自身の役割は
 やっぱり代走っていうのが一番大きいと思いますね。守備もそうですけど。あと少ない4年生の一人なので、最上級生としてベンチを盛り上げたりチームを引っ張らなきゃというのは感じますね。

ラストシーズンでの活躍が期待されている  ―春は一度だけ打席に立ちましたが
 もちろんもっと打ちたいと思う気持ちもありますけど、リーグ戦では個々に役割があるから割り切ってやっているのでチームが勝てばいいという思いでした。あのときはまさか打席に立つとは思っていなかったから……。バットも持っていってなかったんですよ(笑)。だから借りて(笑)。バットに当たっただけ良かったです。

 ―今春は「佑ちゃんフィーバー」が巻き起こりましたが渦中にいていかがでしたか
 最初沖縄キャンプに行ったときに報道陣の多さにびっくりして。やりづらかったのはあったけど、だんだん慣れてきて最後は何も思わなくなりました。でもやっぱり最初は何だこれって思いましたね。ホテルの前までマスコミが張りついてきて。バスを追いかけてきてうちらが降りようとしても囲まれているから出られないんですよ。報道陣って嫌だなとその時は思いました。

 ―でもマスコミの内定をとったと
 そうです。新聞社です(笑)。ああいうことを来年はするんですかね。マスコミ志望だったんですけど、あの騒動のときはマスコミ嫌だなって思いました。でも最終的にはそういうのも気にならなくなって。

 ―春の優勝メンバーとしての気持ちは
 (桐蔭学園)中学のときに全国優勝して、高校でも全国制覇を目標にしてやってきて実際2回戦で完封負けしちゃって。その悔しい思いがあったから大学で日本一になろうと思って大学野球をやってきたので日本一を達成できて良かったです。優勝したとき中学の全国優勝を思い出したんですが、日本一の優勝は実感がなかなか沸かなかったですね。一試合一試合ただやっていたらあっという間に終わった感じで。リーグ戦優勝のときはパレードとか人がすごく多くて優勝したんだなって実感がありましたけど、大学選手権は4連戦で毎日試合があるようなものだったんで、一試合一試合積み重ねて気づいたら決勝まで来ていたと。確かに嬉しかったし、興奮したけどあまり実感は沸かなかったです。

 ―法大・平野貴選手、明大・齋藤陽選手ら六大には桐蔭学園高の同級生が多く在籍していますが意識はしますか
 よくあいつらとは飯食いに行ったりして色んな話をするから状況は把握しているんで、お互い知り尽くしていますね。六大学でやっているやつとはちょくちょく飯食って話したりしているんですよ。

色紙に決意を書いてもらった  ―現在は外野ですが高校時代は内野も守っていたと
 セカンドとかやっていたんですけど、高校2年のときに野球人生で初めて外野を守ったんですよ。最初は本当にひどくて…フライはとれないわ、どこにボールが落ちるかわからないわで(苦笑)。

 ―秋季リーグはラストシーズンになります
 4年生になったときからそうなんですけど、最後だから思いっ切りやってやろうっていう気持ちです。体壊れてもやってやろうという思いは一段と強くなっていますね。あと3ヶ月半、悔いのないようにおもいっきりやって最後にもう一回日本一になりたいです。

 ―秋のリーグ戦、特別やってやろうというのはありますか
 特別は……そんなに考えないですけどね。

 ―オープン戦の青学大戦(8月16日)には本盗も決めましたが
 ホームスチール、リーグ戦でしたいっすね!でも無理ですね(笑)。ぶっちゃけあれは今考えても何でセーフになったのかわかんないんですよ(笑)。

 ―あれは本盗のサインが出ていたんですか
 いや、自分で走りました。ピッチャーがランナーいるのに振りかぶり始めたから、これいけるんじゃないかなってずっと考えていて。(振りかぶった)1球目はさすがにいかなかったですけど2球目に思いきって走りました。どうやってセーフになったのか今でもわからないです(笑)。練習中とかにもふと何でセーフだったんだろうって考えるんですけど…わからないですね(笑)。高校の頃からやりたいなとは思っていたんですけどなかなかできなくて。練習でも決めたことないのに、まさかあそこでできるなんてと思いました。展開が展開だっただけにセーフになったときはかなり嬉しかったですね。

 ―本盗後にチームメイトからかけられた言葉は
 「よくセーフになったな」と(笑)。ホームベースしか見えてなくてピッチャーがどういう動きしてたとかもわからなかったんですよ。

直筆の色紙  ―最後に秋のリーグ戦へ向けて一言お願いします
 秋も日本一とリーグ戦優勝を目指して頑張るので、神宮球場まで足を運んでもらいたいです。去年まで早慶戦以外のカードはそこまで観客が入ってなくて寂しかったというか…今シーズンはお客さんがたくさん入っている中なので勇気づけられる部分もありますし、やりがいがありましたね。春だけじゃなくて今後もずっと神宮に足を運んで欲しいと思います。

(取材・編集 斎藤 純、山田 豊) 

◆片岡 優帆(かたおか・ゆうほ)
 1985年(昭60)11月28日生まれのAB型。173センチ、78キロ。神奈川・桐蔭学園高出身。第一文学部4年。外野手、右投右打。
昨季成績 試3  打1 安0 本0 点0 率.000
通算成績 試11 打1 安0 本0 点0 率.000






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