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 応武篤良監督インタビュー 3月28日 早大東伏見グラウンド



 リーグ戦開幕を目前に控えた応武監督の心境

 春光の訪れとともに、花の雨が降り注いだ早春の東伏見グラウンド。しかし今年は球春の到来を告げるカワセミのさえずりを聞くことすらできない。この日も大勢のテレビカメラが押し寄せたように、今年度から野球部の取り巻く環境は一変した。そんな異例の注目のなかでも、早大野球部の主、応武篤良監督(昭56教卒)の目線は決してぶれない。気になる現時点での戦力について監督に、投手陣と野手陣の観点から伺った。

どんな時も応武監督は春秋連覇のみを見据えている  ―昨年の優勝の原動力となった投手陣が揃って卒業しました。やはりまずは投手陣の整備が課題ですか?
 昨年は完全に宮本賢、大谷智久(ともに平19スポ卒)の2本柱だった。昨年の(アメリカ)キャンプのころから須田(幸太)と松下(建太=ともにスポ2)を使おうと思っていながら、(シーズンでは)結局ほとんど2人でまわしてしまった。今思えば、もうちょっと経験させておきたかったですね。投手陣は(現段階では)まだわからないなあ。横一線だね。投手陣、みんなから神宮のマウンドで投げたいという思いが伝わってくるよね。

 投手陣はキャンプからいい競争をしていたよね。その調子でオープン戦で結果が出ればいいと思ってたけど、ちょっとうまくかみ合ってないみたいだね。いい投手も入ってきて上級生もいい意味での刺激を受けているみたい。

 けど、(新チーム作りは)手探り、試行錯誤ですよ。斎藤(佑樹=早実高)や福井(優也=済美高)はキャンプにも連れて行ったが、まあまあですね。けど、投手陣の柱にするにはまだ早いですよ。新入生については、まだ(公式戦で)1試合も投げてないんだから、これからどうなるかなんて予想できない。

 (キャンプでは)終盤にああいうことがあって、テンションが下がりましたね。報道の加熱ぶりに加え、キャンプの終盤で思わぬ事件が発覚。もう意気消沈ですよ。投手陣のキーマンはやはり須田かな。まあ斎藤と言いたいところだけどまだ1年生だからね。(須田は)先輩が抜けて、自分がやらねばという自覚がある。エースにふさわしい投手になるでしょうね。あとは大前(佑輔=スポ2)でしょう。彼はいかに試合でサウスポーとしての役割を果たすかだね。

監督3年目の今年。名将の采配も冴え渡る  ―オープン戦も半分を消化しましたが野手陣をどう評価していますか?
 野手陣は実はほとんどが昨年からのメンバーなんですよ。前田(将希=平19社卒)が抜けただけですから。だからリーグ戦の経験がないわけではない。

 そんな打撃陣で期待する選手は松本(啓二朗)、上本(博紀=ともにスポ3)ですね。特に打撃人のキーマンを挙げるとすれば松本でしょう。彼は昨年とは野球に対する考え方が変わったように思う。考え方が大人になりましたよね。彼は打撃陣の柱です。山川(陽祐=社2)は田中(幸長=スポ4)の怪我で4番ですが、レギュラーをつかめるかどうか、今は瀬戸際ですけどオープン戦でしっかり見極めています。

 新入生も試合に出場しているが、彼らは目を見張るほどよくなったね。これで選手層が厚くなったし。けど彼らに期待するのはやっぱり酷。相手のデータを知らないわけですから。そこは、やっぱり昨年経験した先輩が引っ張らなきゃ。1年生は若い力で向かっていくしかないよ。投手なら捕手に期待するのではなくて、若さで向かっていく姿勢でむしろ先輩たちを刺激しなきゃ。



 取材後、監督は「世間からの注目度が高いが、神宮の学生席にたくさんの学生が集まること、これが一番うれしい」と、学生野球の本分を力説した。確かに、どれだけ世間で野球部の認知度が高まっても、学生の叫ぶ「紺碧の空」には到底およばない。学生あっての野球部、応援あっての野球部。当たり前の論理だが、意外に忘れかけていたことかもしれない。学生はテレビではなく、球場へ行こう。

(取材・堀和彦) 








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