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  野球部・野村監督インタビュー(後編)   (3月19日 早大・安部寮)

 早大生よ、もっと神宮に観に来て

 野村徹監督(昭36政経卒)インタビュー後編となる今回は、野手陣と最近の早慶戦などについて考える事についてお話して頂きました

――野手の方なんですが、打順はまだ決めてないんですか?

 野村監督 野村監督 オープン戦でいろいろ試しているんだけど、田中浩康(社4)をどこに置くかがポイントだね。1番か3番か。昨年のように1番の方が可能性が高い。

――2番は猪坂彰宏(商4)ですか?

 野村監督 そうだね。猪坂はクリーンアップにつなぐ、つなぎのバッター。足も速いし、バントやエンドランなどの小技や相手投手に1球でも多く投げさせるとか、そういう2番の役割を期待している。体も小さいし、鳥谷の後のショートで(背番号)1番だから重たそうだね(笑い)

――3番は武内晋一(人3)、4番は米田文彦(一文4)ですか?

武内にかかる期待は大きい  野村監督 一応その予定。彼らは経験もあるし。米田なんかイイもの持ってるから。昨年の7番くらいが相手にとっては怖いと思うんだけど。4番はプレッシャーがあるのか、昨年4番だった比嘉寿光(平16社卒=現プロ野球広島)も打てなかったからね。そして、5番に福本直(スポ2)か小野塚誠(社1)を将来のためにも使ってみたい。いずれにしても今シーズンは将来のために重要だし、楽しみなシーズン。5番・6番は小野塚―福本か福本―小野塚になる。福本は投手だったけど、バッティングがイイから外野でやらせてみようかなと。バットコントロールがイイ。あと、左投手が来た時に秋山典克(社4)あたり。山田悠斗(教3)のバッティングも捨てがたい。ライトは福本との争いになるかもしれない。そこは競争なんだよ。

――7番・8番は捕手と本田将章(スポ1)になりますか?

 野村監督 そうだね。センターは本田でいくか、左打ちの石川順和(社4)か。相手投手によって考える。捕手は島原壮太郎(人4)かな。でも、鴛海大輔(商3)が伸びてきたからね。肩がイイし。

――捕手を選ぶ基準は何ですか?

 野村監督 守備。投手との信頼関係、インサイドワークがポイント。投手によって使い分けはしたくない。理想としては捕手は固定の方がイイ。

――スタメンを決めるのはいつ頃ですか?

 野村監督 社会人との対抗戦(3月30日の三菱ふそう川崎戦)までには決めたい。その後はオープン戦も少ないし。4月になるまでに決めたい。

――野手のベンチ入りメンバー構成はどうなりそうですか?

 野村監督 捕手3人、内野と外野で8人ずつかな。代打や守備固めの選手も含めて。

――誰がベンチに入りそうですか?

 野村監督 前田将希(社2)は足が速いから、ここぞという時に代走に使おうと思っている。いずれにしても山田悠はベンチに入れておこうと思っている。バッティングがイイし、内外野守れるので使い勝手がイイね。スタメンじゃないとしても、左の代打の切り札として。あと、山岡剛(社3)や大西玲治(政経2)あたりかな。

――今年の1年生はどうですか?

早稲田実業から入部した小野塚  野村監督 小野塚誠(社1)は体がしっかりしている。本田将章(スポ1)は体は小さいけど、高校時代から経験があって、物怖じしない。そういうところを評価している。あと、川本拓馬(社1)や片岡優帆(一文1)もイイね。

――最近は早慶戦にあまり観客が入りませんが、その事についてはどう思いますか?

 野村監督 残念だね。こんな時代になってしまって。僕が学生だった頃がピークじゃないかな。まぁ、よく観客が入った時代だったから。今は春は新歓期だから観客が多いけど、秋が少ないね。昨年の秋なんか最高の舞台だった。それなのにあの人数とは。慶応より(観客が)入ってないなんて想像もした事がなかった。観客の応援というのは選手に力を与えるからね。

――昔は練習にもファンがたくさんいましたが・・・

 野村監督 僕が学生だったころは今の神宮球場くらい練習に来ていたよ。早慶戦の前はもっといっぱい。みんな詳しいんだよ。入場件も取り合いだったしね。

――観客が来なくなったのはなぜだと思いますか?

 野村監督 スポーツの多様化かな。または、学生の余暇を過ごす物の多様化。昔は「ワセダ=早慶戦」だった。OBたちも自分が学生だった頃のスポーツの思い出を持っていた。「自分が学生だった頃は誰々活躍した」とか。今の学生はそんな事、語れないだろうね。就任する時にも言ったけど、ペルーで起こった人質の事件(1996年に起こったペルー日本大使公邸人質事件の事)に交友が2人いたそうなんだ。明日死ぬか、今日死ぬか分からない、そんな切羽詰まった状態の中で(日本大使公邸に)出入りしていた赤十字の人に「紺碧の空」のテープを届けてほしいと頼んだという話なんだ。赤十字の人は、校歌の「都の西北」の事だと思ったが、彼らは「紺碧の空」だと言う。この話を聞いた時に、応援歌というのはすごい力を持った曲なんだなって。きっと、その人たちは学生の頃に神宮の空の下で「紺碧の空」を歌った思い出があったんだろうね。今の学生もせめて自分たちの学校の応援歌を、母校を誇れるような、そんな人間になってほしい。

――今は「紺碧の空」を歌えない学生もいますが。

 野村監督 ワセダは東大じゃないんだ。スポーツは母校の誇りという意識で、社会に出た時も文武両道の私学の雄としての誇りを持ってほしいよね。校歌にもあるでしょう。「集まり散じて人は変われど、仰ぐは同じき理想の光」って。卒業しても母校を後輩を思ったり、心配したりね。そういうのがワセダなんだよね。それは早慶戦とかで芽生えるんだ。それは野球が好きだとか、嫌いだとかの次元ではなくてね。卒業してもワセダのスポーツの思い出を語れる、そういう人間になってほしい。一緒に校歌と応援歌を歌える仲間としてね。イイ応援歌だし、校歌だし。そう思わないと。そのためにも野球部が強くないと神宮に来た意味がないと思うから、優勝戦線に残ろうと僕らも頑張ってるんだけど。鳥谷敬(平16人卒=現プロ野球阪神)などのように卒業後にプロに行く選手もいるわけだし。さらに彼らがプロ野球選手になっても、応援できるようになってほしい。東伏見で練習をしている選手でもいろいろな学部のいろいろな地方の選手がいて、(ベンチ入りの)25名に入る戦いをしている。だから、そういう選手の事を誇りに思って、母校に誇りを持ってリーグ戦にたくさん観に来てほしいね。

このインタビューの中で野村監督は「競争心」「母校に誇りを持つ」、この2つの事を強調されていた。今年は昨年の主力が半分以上卒業したため、その分競争が激しい。ライバル同士が切磋琢磨する事がチームのレベルアップにもつながる。 リーグ戦開幕まで約2週間。早大生の皆さん、ワセダに誇りを持って、「紺碧の空」と「都の西北」を覚えて神宮球場に野球部を応援しに行こう。学生でいっぱいの神宮球場のワセダ応援席。そして、そこから鳴り響く「紺碧の空」と「都の西北」。その光景が野村監督の願いであり、野球部の活力となるのだから。 野村監督インタビュー(後編)おわり

(取材・構成=村田利文、市川裕朗) 
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